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タナカカツキ、キタンクラブが学生とコラボ カプセルトイ「漬物マグネット」誕生秘話座談会

タナカカツキ式アイデア発想法

2016年11月、株式会社キタンクラブから“漬物の付け物”として本物さながらの超絶リアルなカプセルトイ「漬物マグネット」が発売されました。しんなりした皮まで完全再現した「たくあん」を筆頭に、きゅうり、なす、かぶ、らっきょう、うめぼしの全6種類の渋いラインナップ。このたび発売元である株式会社キタンクラブの古屋大貴さんにお越しいただき、原案者の村尾花奈さん(デザイン学部デジタルクリエイションコース 2017年3月卒業)と実技指導を担当したマンガ家タナカカツキさん(本学デザイン学部教員)を交えた座談会を行い、商品化に伴う制作秘話を伺いました。
 

「好き」という気持ちからつながる縁

—古屋さんとタナカさんの出会いのきっかけは何ですか?

古屋 ぼくがカツキさんの作品のファンで、いつかカプセルトイやりたいなぁって想いがあったんです。それで、知り合いに紹介してもらって、いきなりメールを送りました。そしたら、カツキさんが「やっと来たの」って(笑)。「コップのフチ子」の企画が出るまでは1カ月くらいかな。その間、仕事ほったらかして水草水槽ばかりやっていましたね。

タナカ 忘れてたよね。


古屋
 そうですね。ちょっと置いておいて、まずは水草水槽を立ち上げようって。

タナカ 次は水草のショップで会って、立ち上げに必要な道具とか探して。

古屋 そうそう、買い付けしながら。

タナカ (コップのフチ子のことを)思い出したのよ(笑)。


—そんなおふたりの互いの第一印象は?

タナカ 第一印象ですか!?
古屋

古屋 もう忘れてるんじゃないですか。

タナカ う~ん……いや、でもね、お若い方だなとは思いましたね。玩具のメーカーの社長にしてはらしくないというか、スポーティな格好で。話を聞いたら少年サッカーチームのコーチをなさってて、フットワークが軽い感じでしたね。

古屋 ぼくは途中から水槽が気になっちゃって、全然話を聞けてなかったですね。で、我慢できなくなってカツキさんに「ちょっともう、あの、水槽見せてもらってもいいですか」って(笑)。

タナカ そうだったね、最初はね。

古屋 そもそも、専門学生のときにカツキさんのことを知ったんですよ。

タナカ バカドリルとか?
(「バカドリル」はフリーペーパーに連載されていたギャグマンガ。「まちがった体重計の乗り方」や「さまざまなハミガキ粉の乗せ方」などをドリル形式で教えてくれる。天久聖一氏との共著で、2008年にはポプラ社より『新しいバカドリル』も発刊)。

古屋 いや、トン子ちゃん(『オッス!トン子ちゃん』扶桑社刊)とかかな。バカドリルは教え子がハマッてて、そこから知りました。

—村尾さんはおふたりのことをご存知でしたか?

村尾 はい。中学生くらいのころかな?ニコ動ブームがあったときに、バカドリルを動画化したものがいっぱいネットに上がっていて、それを見てカツキ先生のことを知りました。キタンクラブさんのことは、わたし、『少女革命ウテナ』(テレビ東京系列で1997年4月~12月まで放送された全39話のアニメ作品)が好きなんですけど。

古屋 ほぉ。

村尾 そのウテナのガチャガチャを通じて、キタンクラブという名前を知って。そこから、いろんなガチャガチャでおもしろいなって思うのはだいたいキタンクラブさんで作られてて。

古屋
 ウテナを企画したのは、奇しくも京都出身の人なんだよね。

村尾 あ、そうなんですか。

アイデア出しは習慣化すべきもの

—タナカ先生の授業について教えてください。

村尾 わたしが受験をしていたときは、まだこの授業はなくて、精華大に入ってからこういう授業があることを知って興味をもちました。キャラクターものとか商品企画に関心があったので、受けてみたいと思ったんです。

タナカ この授業の向かっているところは「トレーニング」なんですね。筋トレのようにアイデアを出す作業を習慣づける。それが将来、みなさんのあらゆるところで役に立つでしょう、というスタンスですね。だからまあ、最初から商品化までは考えておらず、あくまでアイデアの習慣化が目標。そのなかで、ひとつでも商品としてカタチになればラッキーだよね、そんなの奇跡だよね。そんなに世の中うまくいかないからな、と教えようとしたら……。

タナカ うまくいっちゃった(笑)。
古屋

タナカ 初年度にしていきなり根底が崩されて商品化(笑)。

古屋 たいがい、こういうのやると良いと思えるものってないんですけどね。

タナカ ないですよね。世の中の厳しさを教えるつもりが、甘さを知ってしまうという。

一同 笑


—タナカ式「発想法」とは?

タナカ まず大切なのは、アイデアというのは降ってくるものじゃないということ。自分からちゃんと取りにいくもので、考える道筋がある。アイデアを考える原理というものは存在するので、そこを知りましょうと教えています。アイデアはう~んっと頭を悩ませていると出てくるものだと思っているかもしれないけれど、出す方法がちゃんとあるので、そこをまず論理で理解しましょうということを第1回目で教えます。じゃあ、それを練習していきましょうというのが第2回以降の授業で、3回、4回とずっと同じことをしていきます。

古屋 ぼくはあんまりロジックで考えことなかったんですけど……ひとつ言えるとしたら、いろいろ見たり聞いたり、人に会ったりとかして情報をとにかく自分のなかにバンバン入れて、その上で会話しているときとかにポンと出てくるっていう感じではあったかな。サラリーマンとして働いて、自分で企画を出していたときはそうでしたね。

村尾 今回の授業では、カツキ先生の発想法の講義を受けたあと、クラスメイト14人が次回の授業までに各自10案ずつ考えてくるということからはじまりました。翌週の授業でカツキ先生のコメントやレクチャー、クラスメイトの反応をみて、また次回までに10の案を考えてくる。同じ案は禁じられているので、回を追うごとにアイデア出しが苦しくなってくるんです。

タナカ
 その膨大な案の中から、最終的にひとり2案に絞り、キタンクラブさんにプレゼンします。絞りに絞った合計30案の中から2案が持ち帰られ、キタンクラブさんの社内会議にかけられました。

村尾 数えてみると、自分ひとりで100案ほど出したのですが、とにかくすごくしんどかったです。授業のなかで「類似したもの同士を組み合わせてみると、おもしろいアイデアが生まれる」といった具体的な発想法のアドバイスや、考えに詰まったときの抜け出し方などを教わったので、今後の制作とかアイデアを考える際にすごく役に立つと思っています。ただ漠然と考えていて何も思い浮かばないというのではなくて、おもしろくなくてもいいから、何かをひねり出すという習慣を身につけられたのはありがたいです。

古屋 話を聞いてて思い出しましたけど、たしかに自分自身もやってましたね。実際に具体的な案じゃないけど、そのとき流行ってるものを書き出して、それは事象やモノだったりするんだけど、それを組み合わせることを考えたり。


タナカ
 そうですね。実は意識しているかどうかってあんまり問題じゃなくて。やってる人は無意識にやっているんですよね。物事を組み合わせるクセができてて、常にそれをしている。そういったことをまず論理的に伝えることが授業の根底です。わたし自身、仕事をしていくなかで学んできことです。生きたアイデア、死んだアイデアを眺めてみたときに、そこに何か法則があるんじゃないか、と。そう思って見つめてみたら原理のようなものが出てきたんですが、ただこの原理について調べてみると、とっくの昔からあらゆる先人たちが言ってた。そういう本もいっぱい出てますし、新しい発見でも何でもなく。

古屋 まあ、当たり前のことというか(笑)。

タナカ そう、当たり前の法則だったんだなと気付いたときに、学生のころにこれを知っていれば!とつくづく思ったので、そういうことを学生たちに伝えています。

「伝わる」ものは具現化しやすい

—村尾さんの案が選ばれたのはなぜでしょう?

村尾 100案から2つの候補が残ったのですが、実はその中には選ばれていなかったんです。「そういえばこんな案あったよね」って掘り起こしていただいたのが、この「漬物マグネット」なんです。
 

古屋
 へぇ、掘り起こしだったんだ?

村尾 そうなんです。「これは金型がひとつで済むから」とかコスト面の話もされていたんです。実際、もうひとつキタンクラブさんへ提案させていただいた「ラーメン砂時計」という3分が計れるラーメン型の砂時計は、コスト面でボツになってしまったんですよ……。

タナカ ボツっていうかね。工場にちょっと難しいって言われてしまって。

古屋 為替が変われば、もしかしたらいけたかも……(笑)。

村尾 そうだったんですね。そういうところでも、一つひとつ学生の案を見て、実現可能がどうかをいろいろ考えてくださっていたんだなと思いました。

タナカ 実はこの授業では、いくらで作れてどれだけの手間がかかるかという現実的なハードルについては、学生たちには伝えていないんですね。コストがかかるから駄目っていうのは、アイデア出しをする上での壁になりますし、入口を狭めるのは授業として良くないですから。ただ、村尾さんの案は、伝わりやすいですよね。コスト面はもちろんそうですが、型を作ってもらうにしても、新キャラはなかなか作れないですよね。でも見たことあるものだったらカタチに起こしやすい。


古屋
 こうしたコラボレーション企画は初めてではなくて、実際にいろんな大学の学生さんのアイデアを見せてもらいましたけど、村尾さんはズバ抜けていましたね。

村尾 ありがとうございます!

古屋 どこのユーザー層を狙っているのかが明確で、この層だからこの企画だ!っていう意図がちゃんと考えられていましたよね。

タナカ それ、ふつうの学生さんはやらないですから。マーケティングもアイデアを狭めるかもしれないので、この授業ではあまり重視していないんです。そのなかで、マーケティングを最初から考えてきたのは、村尾さんだけだったかな。

古屋 非常に練られていた。それに加えてシンプルで分かりやすい企画でしたね。あと、カプセルトイっていうのは複数回の購買が前提になるので、その点でも漬物はすごく良かった。

タナカ 同じ商品がカブって出てきても、二切れ三切れが当たり前の漬物なら大丈夫っていうことですよね。


古屋
 とにかくバランスが良かったんですよね。漬物以外にもいろんなアイデアが出ましたが……村尾さんとはまったく違う角度から印象に残っているアイデアは、「柵」でしたね。

—「柵」ですか??

タナカ そう、フェンスの「柵」です。提案した学生のキャラクターもまた良くてね(笑)。村尾さんとは違って、逆に練られてなくて、ただ単にそこに柵があったらおもしろいっていうダイレクトな発想が良い。そういうものが意外と突破するときもあるんですよ。やっぱり極端なものは強いですよね。練りに練られた漬物と、何の考えもないけどインパクトだけはすごい柵と(笑)。

アイデアは日常的なところから

—村尾さんは、もともとガチャガチャがお好きなんですか?

村尾 ガチャガチャは昔からけっこう購入していました。幼いころはちょっとしたご褒美なんかで買ってもらうこともあったんですが、高校生になってからは自分でキャラクターもののガチャガチャを買うようになりました。マイナーなアニメや番組だと、グッズの予算にも限りがあると思うのですが、まずガチャガチャで小さなグッズを出してみて様子見をしてから、ぬいぐるみなんかの大きなものを作るという流れがあったので。

古屋
 そうそう、けっこうそういうマーケティングも多いんですよ。


村尾
 好きな番組がガチャガチャを出したから、まずはそれで我慢して、ぬいぐるみを待とう、みたいな気分でいましたね。キタンクラブさんでは、「シャキーン!」(NHK Eテレで2008年3月よりレギュラー版が放送開始。)のガチャガチャが出たときに、興奮しました。ネコッパチというキャラクターが好きで、何回もガチャガチャを回すんですけど、ジュモクさんしか出ない(笑)。

古屋 あー……。

村尾 シリーズのなかで、6個中4個くらいジュモクさんだったんですよ!

古屋 ジュモクさんは、型が一緒で顔を変えるだけで済むから(笑)。ネコッパチは彩色が多いから、コスト面で難しいのは事実ですね。

—コストパフォーマンス、大事ですね。

タナカ アイデアって、みんな自分の世界観があって、そのなかで考えようとするんですよね。とくに絵が得意でキャラクターが好きな人ほど、自分でオリジナルキャラクターを考えて作ろうとする。でも、世の中の人はそのキャラクターのことを知らない。ただ、知らないからボツっていうわけでもない。あくまでも授業はトレーニングですから。そんなふうに自分の愛するもの、思い入れのあるものをアイデアにする学生が多いなか、漬物は子どもから大人まで知っていて、とても身近にあるもの。

古屋 多くの人が目に触れていますからね。

タナカ その分、アイデアとしても引き立つ。


—村尾さんは、漬物が好物なんでしょうか?

村尾 実は食べられないんです。
 
古屋 そうなの?

タナカ 嫌いな食べ物だから、避けて生きてきたんだよね(笑)。

古屋 食べられない物だから、余計に目に映るわけだ。

タナカ だから、いっそ食べられないようにするためには、マグネットだと。

村尾 固めてしまおう、と思ったんです(笑)。


タナカ
 口に入れたら駄目なものにしてしまおう、と。

—トレーニングの成果が出ていますね(笑)。

経験を次に生かせる「気付き」を

—今回のコラボレーションはいかがでしたか?
 
古屋 カツキさんは先生に向いているなって思いましたね。カツキさんが経験から得た、いろんなロジックを吸収できれば、学生もいろんな可能性を自分のなかで発見しやすくなるんじゃないかなって、今日話をしていて感じました。


タナカ
 キタンクラブというメーカーはアーティストに頼むだけじゃなくて社内でもプレゼンをできる。社内外にクリエイターがいる状態であるのに加えて、村おこしといった地方の自治体をはじめ、社会とも積極的にモノづくりをされている。そうした姿勢があるので、学生と一緒にやるということにも抵抗がなかったと思います。商品的にも新しいチャレンジが大好きだから、その延長としてすごく素直にコラボレーションができたんじゃないでしょうか。

古屋 いやあ、本当に楽しかったですよ。

村尾 わたしが提案したのはシンプルなマグネットだったんですけど、キタンクラブさんの手によって予想以上にリアルなサンプルができたり、漬物というイメージから離れた人たちにも届くようなオシャレなディスプレイポップができたりして驚きました。

タナカ いわゆる漬物のイメージにとらわれず、ポップにかわいく見せていますね。ポピュラリティの高い見せ方になっているのはデザインの力だと思います。


村尾 
当初は食品サンプルが好きな主婦層や、ガチャガチャに実用性を求める大人の方というターゲット層を想定していたのですが、それだけじゃなく幅広い層にも響くような商品へと変わっていくのを見て、第一線で活躍する人たちの企画の底力みたいなものを強く感じることができました。
 
タナカ 具体的にモノが作られていく過程を知ることができたのは貴重な経験でしょう。それぞれの力がうまく作用して、本当にいいコラボレーションができました。
 
—今回の授業からどのような「気付き」がありましたか?
 
タナカ 訓練が実を結ぶというか、手応えを感じるようになるのは数年先のことなんですよ。だからいまは実りに期待せず、とりあえず仕組みを伝えて、どこかのタイミングで思い出してほしいと思っています。できればそれをクセづけてくれたらうれしいですね。また、アイデアを描くというのは自分のデスクでできることですが、実際のモノづくりのほとんどは人との共同作業になる。アイデアがどれほど良くても、それを伝える力がなかったらカタチにはならない。学生に伝えることを体験してもらうために、せっかくなら本物を呼ぼうということで、メーカーの社長を前に、一番緊張する状態でアピールする場を設けました。失敗が許される学生のうちに、失敗を経験してほしかったのもあります。緊張して何もしゃべれなかったというのも、ひとつの気付きですから。


村尾 気付きと言えば、100案考えるときに「おもしろくないアイデアでもいいよ」と言われたのが印象的でした。今までは、おもしろいアイデアしか出してはいけないと思っていたので、ずっと考えて悩むだけで、何もできないこともありましたから。アドバイスをいただいたおかげで、おもしろくなくても一度カタチにしてみて、そこからまた新しいものができたりするんだな、ってことが実感できたように思いますね。なので、今はとりあえず手を動かすという習慣が身につくように頑張っています。

古屋 しっかりしてるね~。

村尾 わたしはこの授業を受けるまでは、自分が好きなことではなく、ちゃんとお金になる仕事をすべきだと思っていたんです。けれど、4年生になって複数の企業から内定をいただいたときに、自分がどこだったら楽しんで働くことができるだろうと考えて、最終的にキャラクター制作やその商品企画ができるデザイン事務所に決めました。「自分が楽しめそうな場所を」という基準ができたのは、この授業のおかげです。

—今後の目標やビジョンについてお聞かせください。

タナカ 精華大学は母校なので、自分が京都で4年間過ごした気分っていうのは覚えているものなんですね。あのときの自分がまだそこらへんにいるようで、そいつに何か教えたいな、と思っていて。こっちはそれから30年も生きているから、30年分の知識を入れてあげたいんです。クリエイティブの現場で30年かけてわかったことを伝えていきたいという思いがあります。なので、多くのことを伝えるためにも、授業の内容は毎年変えていきたいんです。今年はガチャガチャをやってますけど、時代も変わるので来年はわかりませんよね。キタンクラブというメーカーが出てきたことで、いまはガチャガチャが盛り上がっていて、そこにアイデアの塊がたくさんある。ぼくたちが学生のころは、それが「広告業界」で、そこにアイデアがたくさんあった。おもしろCM、見たこともない表現。だから、ぼくらは広告に向かっていったんですよ。時代ごとのクリエイティブが集まるところに目を向けた授業をできたらな、と思っています。


—キタンクラブさんとしてはどうですか?

タナカ それがね、今回村尾さんに聞いてほしい悩みなんですよね?

古屋 そうなんですよ。いま40歳で、定年を60歳だとすると、あとまだ20年間何かをやっていかないといけないんですけど……行き着く先のゴールを見すえて考えたときに、いまの社員も歳を重ねていくし、このままカプセルトイで大丈夫かっていう想いがすごくあって。

村尾 ……はい。

古屋 これからどうしたらいいのかなって。村尾さんなら、何か良いアイデアがあるんじゃないかなって。

村尾 え……(苦笑)。

タナカ 行き詰まっている大人たちが、今後どうしたらいいかなっていう相談です。自分たちのなかでは、もうわからないんですよ。どうしても今までのデータに頼っちゃいますし。

古屋 次にどんなチャレンジをしたらいいのか、わからないんですよね。だから、ぜひアドバイスを!

村尾 いまパッと思いついたのは——。

古屋 おお!

タナカ 思いつくんや!

村尾 (以前、7人の社員が辞めた沿革を踏まえた上で)いまからまた7人辞めさせて、新しい人を入れるっていう……。

古屋 フレッシュなのをね!

村尾 いや、ごめんなさい!もっと考えます。

古屋 そこ怯えてたのに、提案したのっ!

一同 笑


古屋
 いやあ、でもそれって当たっているんだよね。この前受けたインタビューでも、そろそろ若いのを入れないとなって、自分自身でも答えてるんですよね。

タナカ ほら、だからそれが正解なんだよ。

古屋 うーん、当たってんなあ。

村尾 うう……ガチャガチャに代わる何か、ですよね……う~ん。

古屋 あ、悩み始めたな(笑)。それじゃあ、思いついたらメールして!

村尾 はい!!

漬物マグネット http://kitan.jp/products/tsukemono

タナカカツキ(デザイン学部 教員/マンガ家)

1966年生まれ。京都精華大学デザイン学科ビジュアルデザイン専攻卒業。在学中の1985年にマンガ家デビュー。著書には『オッス!トン子ちゃん』『サ道』、天久聖一との共著『バカドリル』など。その他映像作品等も多数手がけ、アーティスト、アートディレクターとして幅広く活動。カプセルトイ「コップのフチ子」の生みの親でもある。

古屋大貴(キタンクラブ 主宰)

1975年生まれ。カプセルトイメーカーの株式会社キタンクラブ代表。株式会社ユージンでカプセルトイ制作を学び、2006年にキタンクラブを立ち上げる。「コップのフチ子」「シリーズ生きる『土下座ストラップ』」「江頭2:50ストラップ」等、多数のヒット商品を世に送り出す。著書に『コップのフチ子のつくり方』等がある。
キタンクラブ http://kitan.jp/

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