筑波大学大学院博士後期課程（単位取得退学）、日本学術振興会特別研究員を経た後、東北にある短期大学に勤務したのち、現職。主に図書館専門職養成のための司書課程を担当している。専門は図書館情報学で、主な研究テーマは性描写のある出版物の図書館における保存と提供について。

何かを表現する基盤になるのは、膨大なインプットであるということについては論を俟たないでしょう。「現在はインターネットの検索だけでも、それを実現することができる」そうも感じられる反面、それではなぜだか周囲とあまり変わらないアウトプットができてしまうということがあるのではないでしょうか。
その理由は、多くの人が同じ検索エンジンに似たキーワードで検索をかけるからにほかなりません。こうした状況による閉塞感を打破できるのは、実は図書館であり、司書であり、司書課程で学ぶことのできる知識なのかもしれません。司書課程で、多様な知識資源の特性とその収集?整理?保存?利用の基礎について学び、新たな図書館の役割を探ることで、検索エンジンに単純なキーワードを入力して分かることのその先を知ることができます。
みなさんが、重くて分厚い知識の雲間からあなただけの情報を自在に探し出し、自らの表現に活かしていくような存在になれることをめざし、授業を運営していけたらと思っています。