日本で唯一マンガ学部を要する京都精華大学に、2010年、マンガ研究科は設けられました。

学部でそれぞれに基礎的な技法を身につけた学生が、さらに院生として、表現を客観視しながら自らのマンガ表現と技法を深化させていく…マンガ研究科では、そんな「実技系」の院生（いわゆるマスターコース、博士前期課程）を毎年２０人弱受け入れています。これらの院生が、マンガ作品、マンガ?アニメ的なキャラクター?世界観表現を含むイラスト作品などの制作を追究しています。さらには、アカデミックなマンガ?研究者を目指す院生が、マンガ?アニメ?メディア表現の研究フィールドを切り開いていく場としても位置付けられ、「理論系」の院生（博士前期課程）を毎年５人弱受け入れています。マンガ研究科では、さらに博士後期課程、いわゆるドクターコースでさらに高度な研究者?表現者の育成にも携わっていますが、このウェブサイトでは、数多く集まってくる、主に博士前期課程の研究論文や作品を紹介しています。

マンガ研究科が設置されて十年、マンガ学部出身学生にとどまらず、「マンガ?アニメの国ニッポン」にあこがれる世界中の留学生にも関心を持っていただき、欧米?アジア圏から多くの留学生を受け入れています。

このウェブサイトでは、そんな多様な国際性?ジャンル性のマンガ?アニメ?メディア表現の成果を広く鑑賞していただくとともに、日本にとどまらず全世界の学生さんに、キャリア形成の拠点としてこんな場もあるということを具体的に（視覚的に）意識してもらうきっかけになればいいと考えています。研究者としてマンガ研究に携わっていきたいと考えている学生さん、大学という場を利用して自らのマンガ作品を深化させたい作家や作家志望者は是非ご覧ください。

2006 年に日本初のマンガ学部を、さらに2010 年には日本初のマンガ研究科を開設するなど、本学は常にマンガ教育?研究のトップランナーとして走りつづけています。マンガを単なる資料として扱うのではなく、その表現の本質を明らかにしていくことで「マンガとは何か」を追究している世界屈指の研究機関です。