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ロシアによるウクライナ侵攻に対する声明(京都精華大学)

現在、ロシアによるウクライナ侵攻とそれに伴う一般市民の悲劇的な状況が報道されています。京都精華大学は、この軍事侵攻が「国連憲第1章第2条」に定められている「国際紛争の平和的解決」に反する行為だと認識し、強く非難します。
 
20世紀前半に起こった二度の大戦と、それに続いた冷戦、そして対テロ戦争を経験し、世界は人々の共生を実現するための道筋を歩みつつありました。一国の「正義」や価値観をふりかざし、武力によって国際紛争を解決しようとするロシアの軍事侵攻は、こうした歩みを後退させるものであり、決して許されるものではありません。
今回の事態を憂慮し、世界各国で、しかもロシア国内においてさえ、人々が戦争反対の声を挙げていることは、一筋の光です。今日のグローバル化時代において、戦争は当事国に限定される問題ではありません。今まさに国際社会の平和と安全が脅かされつつあるのです。
 
京都精華大学は、世界平和を希求する世界中の人々とともに、ロシアによる軍事侵攻の即時停止、ならびに即時撤退を強く訴えます。
また、すでに失われてしまった人命に対して哀悼の意を表するとともに、対話による解決が実現することを切に希望します。

2022年3月9日
京都精華大学

ウスビ?サコ学長からのメッセージ

2022年2月24日に発生したロシアによるウクライナ侵攻は、この声明を公開する本日に至っても止まることを知らず継続しています。多くの一般市民が被っている悲劇的な状況を目の当たりにし、日々大きなショックを受けています。世界平和及び人権宣言に違反する行為であると認識し、強く非難をせざるを得ません。
 
今回の事態は、単に国と国の単独の関係ではなく、全世界が巻き込まれる地球規模での出来事です。ウクライナの人々の自由と生きる権利が奪われている現状を前に、その権利を守ろうとする運動が世界各地で立ち上がりました。地球上に生きる全ての人々に、自由と生きる権利が保障されること。その重要性に対して多くの人が意識を共有し、声を上げています。このグローバル化時代の世界では、ヒト、モノ、カネ、そして情報が、国境を越えて自由に行き来し、それらの価値は一国の判断で決められるものでありません。ロシアによるウクライナ侵攻も、一国の価値観によって他国や他者を侵害するという行為は、この共生社会のあり方に反していると言えるでしょう。
 
京都精華大学は、世界人権宣言に立脚し、人間の尊厳を重視する教育に取り組むことを基本方針としています。これからの未来における新たな人類史の展開に対して責任を負い、日本と世界に尽くそうとする人間の形成を建学理念として掲げてきました。グローバルな立場を重んじる教育機関として、そして人権の基本方針を尊重する大学として、この事態を傍観することはできません。強く非難し、無条件の停戦とウクライナ国民が安全で安心して生活できる状況の回復を要求します。
 
もちろん、国境線によって区切られた国家間において、緊密な結びつきや議論は随時行われることではありますが、国民の生き方は個々人の自由な選択に基づくべきことです。20世紀前半に起こった二度の大戦と、それに続いた冷戦、そして対テロ戦争を経験し、世界は人々の共生を実現するための道筋を歩みつつありました。また、国連平和維持軍の派遣などを通して、市民の平和と防衛のために団結しました。ところが今回、この団結にほころびが見えています。
 
グローバル共同体の限界に直面して崩壊しつつある国同士の信頼関係。かつての国民国家や「グローバル化社会」の限界は明らかです。しかし、こうした不確定要素の多い世の中にあったとしても、戦争が解決の方法ではないと信じています。一国の「正義」や価値観をふりかざし、武力によって国際紛争を解決しようとするロシアの軍事侵攻は、こうした歩みを後退させるものであり、決して許されるものではありません。世界的に持続可能な社会が求められる現代において、京都精華大学は「学問」と「芸術」の力によって、人間社会と世界の未来を創造する、表現の大学であることを掲げています。京都精華大学がめざすのは、「地球市民」としての人格形成であり、主体性と協調性を備え持つ人間の育成です。
 
経済を中心としたグローバル化は、すでにほころびを見せはじめています。今、「真のグローバル化とは何か?」を、新しい視点から問い直す時期にきているのではないでしょうか。本学は2021年に人文学部を国際文化学部に改め、グローバルスタディーズ学科も設置しました。新たなグローバル関係のあり方を模索するとき、これまで「答え」とされてきた論理体系が役に立たない可能性があることを、私たちの学生は今の社会を通じて見つめています。
 
これ以上、世界の若者を失望させないでください。ロシアは無条件に戦争をやめるべきです。いかなる理由があっても、侵略行為によって、他人の自由と夢を奪う権利はありません。今後の平和を期待し続けるなか、この戦争で直接的な影響を受けているウクライナの全国民、また紛争によって生活と仕事が混乱している学生、教育関係者に対し、連帯と支援の感情を表したい。
皆様の平和と健康をお祈り申し上げます。

2022年3月9日
京都精華大学学長
Oussouby SACKO(ウスビ?サコ)

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