このたび京都精華大学では、デザイン事務所「Allright Graphics」のグラフィックデザイナーで、本学デザイン学部客員教員の髙田 唯による公開講演会を開催します。
髙田は広告からパッケージまで多様な領域のデザインを手がけ、その独特な世界観や表現で注目を集めるデザイナーです。2021年4月より、本学デザイン学部の客員教員として就任しました。
本講演では、これまでの経歴や仕事を掘り下げながら、髙田のデザイン思考を探っていきます。デザイナーをめざす方はもちろんですが、全く違う分野の方にとってもその柔軟な視点が思考のヒントになることと思います。ぜひご視聴ください。

私の専門分野はグラフィックデザインです。つまり視覚的な気配りをずっと続けています。

気配りや心配りや目配りというように、この「配る」という行為が「デザイン」と繋がっている気がしています。気配りをしていくと、ものごとを観察し、状況を把握することが当たり前になっていき、より良くするための工夫やアイデアも自然に出てくるようになっていきます。配れば配るほど、深度が増していきます。「デザイン」というと、なんだか特殊な技術や感覚のことと思われがちで敬遠しまうかもしれませんが、それではもったいない。実はもっと身近な存在です。みなさんも意識していないだけで気づかないうちに既に実行していたりします。そのあたりを僕の生い立ちから今までの仕事、東京造形大学髙田ゼミでの研究等を交え、少し柔らかくお話ししようと思います。


（画像：2019年に北京で開催された個展「一花一日」のポスター）