池垣 タダヒコ
- 専門分野
- 彫刻 / 銅版画 / シルクスクリーン
PRINTMAKING
[造形基礎/2年]
木版画、銅版画、リトグラフ、シルクスクリーン、写真、デジタル表現の基本を、1年間かけて広く学びます。さまざまな素材と技法に触れながら自分にぴったりの表現方法を探し、同時に、目的に応じて素材や技法を選ぶ力を養います。
[卒業研究実習1?2/4年]
版画の特徴である「エディション」について考えながら作品をつくり、全員の作品をまとめた版画集「KINO PRINT」を制作します。作品を収める箱をデザインし、展示会も実施。教員や大学院生も有志で参加します。専攻設立当時から続く伝統行事です。
FIRST
芸術学部の共通科目を受講して、観察力や思考力、想像力など表現者としての「幹」を育みます。また、7専攻の基礎を広く学び、これから追求する分野を検討していきます。
SECOND
木版、銅版、リトグラフ、シルクスクリーンの4版種のほか、写真やデジタルの技法などについても基礎から学ぶことができます。多様な技法に触れ、3年次の学びにつなげます。
THIRD
関心がある版画技法や写真表現を工房に分かれて学びます。あわせて、ブックアート、紙造形、デジタル表現、編集方法などへの理解も深め、自分に合う技法を探究していきます。
FOURTH
4年間で培った技術や表現力を駆使して、卒業制作に取り組みます。自分自身の表現やオリジナリティを追求しながら、学生生活最後の作品を完成させます。
銅版画、リトグラフ、シルクスクリーンなど、各版種別の工房には多様な印刷設備がそろいます。
PICK UP!
紙すき工房では紙造形アートにも挑戦できます。
写真スタジオに特設された暗室ではフィルムの現像から印画紙の焼き付けまでを行うことができます。
リトグラフ工房
本の質感や装丁が好きで、本をつくることに憧れていました。京都精華大学を選んだ理由は、和紙をつくる紙漉き工房がある点や、先輩方の素敵な版画作品に惹かれたからです。また、留学制度が充実しているところも、視野を広げるのにぴったりだと思いました。複製できるすべての芸術作品を「版画」ととらえる版画専攻では、さまざまな表現方法と出会うことができます。授業を通して、浮世絵、フィルム写真、銅版画などについて知りました。また、交換留学で訪れたオランダの芸術大学では、活版印刷、製本技術、リソグラフなどを学びました。版画を軸にたくさんの経験を積み、大きく世界を広げることができた3年間でした。現在は、学んできた版画技法を応用したアートブックを制作しています。複製ができるとはいえ、版画でつくった作品には、一枚一枚微妙に異なる表情が見られます。版画の魅力は、機械印刷では出せない生の質感を表現できるところ。また、アートとデザインを横断するような側面もおもしろいと思います。頼もしい先生方がいて、多彩な設備が揃った版画専攻は、興味があることに熱中できる環境です。いろいろなことに挑戦して、自分に合った方法で制作や学生生活を楽しんでください。